目次
アプリケーションの種類とは?
アプリケーションの種類は、大きく分けて3つあります。
- Webアプリ
- ネイティブアプリ
- ハイブリッドアプリ
それぞれの特徴を紹介します。
Webアプリ
Webブラウザ上で操作可能なアプリケーションのことを、Webアプリと呼びます。Webサーバー上で動作するため、インターネット環境さえあれば、デバイスやOSを問わずに利用が可能です。
代表的なアプリとして、TwitterなどのSNSや、食べログなどのグルメ情報サイトが挙げられます。動作の軽快さは、インターネット環境に左右されます。
ネイティブアプリ
ネイティブアプリは、スマホやタブレットなどのデバイスにインストールして使用するアプリです。
端末へインストールするので、ゲームやアプリは基本的にオフラインでも動かせます。インターネット環境に左右されないので、読み込み速度が速いというメリットがあります。
ハイブリッドアプリ
ハイブリッドアプリとは、Webアプリとネイティブアプリの強みを組み合わせたアプリです。Webアプリをベースに、インストールされたネイティブアプリのデバイス機能を使用できます。
端末にアプリをインストールしますが、コンテンツはWebから読み込むことも可能です。ブラウザ上でも利用可能でWebアプリとしても機能します。AmazonやTwitterなどが例として挙げられます。
Webアプリケーションのメリット
Webアプリケーションのメリットについて解説します。
インストール不要で利用可能
前述の通り、Webアプリケーションはインストールせずに利用可能です。ユーザーはWebブラウザでサイトにアクセスするだけで利用できます。
Webブラウザさえあればすぐに利用できる利便性の高さは、Webアプリの大きなメリットです。リリースする側も、アプリストアに出して審査を通す必要がなく、時間短縮にも繋がります。
ユーザーの端末に左右されない
アカウントを作れば、端末を問わず利用できます。ほかの種類では、同じ機能を持っていたとしてもWindowsやMac、iPhoneなどそれぞれデバイスに合わせて作る必要があります。
しかし、WebアプリはWebサーバー上で動作するので、ユーザーの端末に合わせる必要がありません。互換性について考慮することなく、アプリを開発できます。
ユーザーに常に最新バージョンを提供できる
ユーザー自身がアップデートしなくても、常に最新バージョンを提供できます。Webアプリのプログラムは、サーバーで一元管理されます。
そのため、バージョンアップの必要が出た時は、制作側がプログラムを修正・追記するだけでアップデートが完了します。アプリのアップデートをユーザーがしなくても、ユーザーは常に最新のバージョンを利用できる点は大きなメリットといえるでしょう。
Webアプリの仕組み
Webアプリは、大きく分けて以下の3つの要素で構成されています。
- フロントエンド
- バックエンド
- データベース
Webアプリは、ユーザーがフロントエンドで要求し、バックエンドでその要求を処理してデータベースから情報を抽出する仕組みです。それぞれ詳しく説明します。
フロントエンド
フロントエンドは、ユーザーが実際に見て直接操作できる部分のことです。レイアウトやデザインなどをカスタマイズできます。
ユーザー側から見える部分だけではなく、関数を組むことで計算をすることも可能です。入力した内容を後述するバックエンドで処理します。フロントエンドの開発で代表的な言語として「HTML」「CSS」「JavaScript」などが挙げられます。
バックエンド
バックエンドは、Webサーバで処理する部分を担当します。ユーザーがフロントエンドで入力した情報を処理します。ユーザーの目に見えない部分で、格納してあるデータを扱います。
たとえば、入力した内容をデータベースへ保存できたり、逆にユーザーが閲覧したい内容をデータベースから抽出できたりします。
データベース
大量のデータを管理・保存している場所をデータベースと呼びます。Webアプリの中でも、ユーザーから一番遠い場所に位置します。
データベースでは、バックエンドでの処理に応じてデータ抽出が可能です。たとえば、YouTubeのような動画サービスでは、大量の動画データを保存する場所が必要になります。
そのため、ユーザーが情報を入力した後にバックエンドで処理を実行し、データベースから抽出して動画を再生できる仕組みになっているのです。
Webアプリ作成におすすめの言語9選
こちらでは、Webアプリ作成におすすめの言語を9個紹介します。アプリ作成を始める前に、参考にしてみてください。
HTML
HTMLは、Hyper Text Markup Languageの略で、Webページを作るためのマークアップ言語です。
フロンドエンド側の言語で、文書の配置場所や、画像や動画の挿入などが行えます。ユーザーが直接目で触れるWebアプリの骨組み・構成はHTMLによって決定されています。
CSS
CSSは、HTMLで作った骨組みを装飾できる言語です。Webページの見た目・デザインを整えるために利用されます。余白の調節や、文字の色や大きさ、背景などが設定可能です。
JavaScript
JavaScriptは、Webページに見た目の動きをつけるための言語です。コンテンツのフェードインやポップアップ機能の実装ができます。ユーザーのアクションに対して反応する、モーダルやアコーディオンなどの作成も可能です。
Webアプリケーションの開発でも、使いやすいUI(ユーザーインターフェース)を作成するためにReactやVue.jsなどのフレームワークが使われています。
Java
Javaは汎用性の高い、バックエンドの開発言語です。多くのWebアプリ開発現場で使用されています。世界でも人気の言語で扱えるエンジニアが多く、アプリ開発に必要なライブラリやサンプルが豊富です。
OSへの依存度が低く、iOS、Androidなどで共通のプログラムを動作できます。そのため、OSごとの制作にかかる費用や時間を抑えられます。
Ruby
Rubyは日本人エンジニアが開発したプログラミング言語です。
オープンソースで公開され、多くの開発者が関わり、バージョンアップを繰り返しています。シンプルなコードで、保守性に優れ、チーム開発が容易です。機能追加もしやすいので、アプリのアップデートも柔軟にできます。
日本発のプログラミング言語ということもあり、日本国内の開発コミュニティが活発です。情報を仕入れやすいので、問題が起きても解決に時間はかからないでしょう。文法も簡単なので、初心者でも始めやすい言語です。
PHP
PHPとは、動的にWebページを生成できるサーバーサイドのスクリプト言語です。
CMSで世界No.1のシェアを誇るWordPressでも利用されているため、数多くのWebサイトで採用されています。日本におけるエンジニアの数も多いです。仕様や文法が比較的簡単なため、初心者が学習を始めやすい言語でもあります。
Python
Pythonは、AIや機械学習で利用される、近年人気を集めている言語です。誰が書いても読みやすいコードになる言語仕様で、保守性が高い開発が可能です。シンプルな文法なため、初心者でも学習しやすい言語と言えます。
ただ、Pythonの知識とは別に数学知識も必要となるので、数学が苦手な方は学習に時間がかかるかもしれません。その分、統計処理やデータ分析などを行う際に便利な機能を搭載しているので、今後も需要が伸びていくでしょう。
Go
GoはGoogle社からリリースされたバックエンド言語です。並行処理による高速化や、動的に確保したメモリを不要になったタイミングで自動的に解放する機能を持っていて、迅速な処理速度を誇ります。
高速性と安全性が求められるアプリ開発で用いられます。シンプルで記述しやすいコードなので、初心者の学習にも適しています。
SQL
SQLは、データの操作や定義を行うデータベース言語です。データベースのなかには、数百万件以上のデータが保存されていますが、SQLを使えば効率的に操作できます。
Webアプリケーションの開発手順
Webアプリは手順を理解し、それに沿って開発できれば難しくありません。ここでは、Webアプリケーションの正しい開発手順について解説します。
最初に、作成したいアプリの内容を決めましょう。内容が曖昧だと言語選びに悩んだり、作業進捗に遅れが生じたりする原因になります。そのため、アプリ内容の決定が手順の中で最も大事な部分であると認識しましょう。
作りたいアプリが定まったら、開発言語とフレームワークを選択します。
開発言語にはそれぞれ特徴があり、作りたいアプリ内容に沿って決める必要があります。目的に合致していない言語を選ぶと、開発に時間がかかったり、動作が重くなったりする原因にもなりかねません。
また、フレームワークを利用すれば、簡略化したコードでスピーディーに開発できます。フレームワークとは、アプリケーションを開発する際の土台として機能させるソフトウェアのことです。
作業に移る前に、開発環境を整えましょう。開発言語やフレームワークのインストールを完了させ、プログラムを書くエディタを準備します。次に、プログラム実行環境の準備をしたら、開発環境の状態は整っているはずです。
完成したアプリをインターネット上に公開し、自分以外の人にも動作確認をしてもらいましょう。
インターネット上に公開する手段として、レンタルサーバーで公開する方法があります。第三者に確認してもらえるので、開発段階ではわからないユーザー視点でのチェックが可能です。
その他の言語について
Webアプリケーション以外の開発に実績豊富な言語を紹介します。
C言語
アマチュアからプロのエンジニアにまで利用されているC言語。処理速度はほかのプログラミング言語と比較しても、かなり速い部類です。
基幹システムやゲームなどソフトウェア開発の現場でも使われています。アプリやソフトウェアに限らず、家電や自動車の開発にも採用されています。何にでも対応できる自由度の高さが魅力です。
C++
平たく言えば、C言語の上位互換のプログラミング言語です。C言語と同じく高速処理が可能です。
C言語よりも学習難易度が高いですが、その分開発の自由度が高いという特徴を持っています。アプリだけでなく、iotのソフトウェアや大型の業務管理システムなど、多様なジャンルの開発に活用されています。
Swift
Swiftはバックエンドの言語で、アップル社からリリースされアプリ開発用に作られました。処理速度が速く、動作が軽いのが強みです。
文法がシンプルで初心者でも学習しやすく、編集しやすい言語です。主にiOS・Macのアプリ開発に使われています。
Java
WebアプリだけでなくAndroidアプリの開発にも採用されています。制作の際、OSやハードウェアなどの実行環境に依存しないため、どんな環境でもソフトを動かせます。
また、OSの実行環境に合わせてアプリを開発する必要がなく、開発にかかる工数を減らせます。
Javaは体系化されており、初学者でも比較的学習しやすい言語です。開発者コミュニティも多いので、積極的に参加し情報交換ができれば習得も早まるでしょう。
まとめ
今回は、Webアプリの開発で使われる言語の種類に関して解説しました。作りたいアプリに応じて、使う言語も変わっていきます。何を作りたいかを明確にしたら、目的に応じて言語を選択し、開発に挑みましょう。
人気の言語であれば、開発者コミュニティや、情報、教材も豊富なので、初学者でも学習しやすいはずです。積極的に活用し、Webアプリ開発の道に進んでみてください。