目次
ホームページの原稿とは?
ホームページの原稿とは、掲載する文章や画像などのホームページの素材となる部分をまとめたものです。業者はホームページ原稿を元にデザインを作成していくケースが多いため、必ず掲載したい文言や紹介したいことなどは、あらかじめまとめておく必要があります。
ここでは、ホームページの原稿を作成する前に確認しておきたい5つのポイントについて確認してみましょう。
1.目的を明らかにする
初めに確認しておきたいことは、ホームページを作る「目的」です。目的が明確でなければ、何を書いたらいいか分からなくなり、書いていくうちに文章の軸が大きくブレる原因になります。
その結果、何を伝えたいのか分からないホームページになる可能性があります。目的があればホームページに必要な文章や画像が明確になるだけでなく、一貫性のあるホームページになるでしょう。
ホームページの読み手や顧客にも伝えたいことがきちんと伝わるため、ホームページを集客に利用する場合は特に大切な作業です。
2.読み手を整理する
目的を整理したあと、そこから見えてくるホームページの「読み手」を設定しましょう。たとえば、ホームページ作成の目的が「集客」の場合、読み手は必然的に「顧客」になります。
大まかな読み手がイメージできたら、さらに細かく決めていきましょう。具体的には以下の内容について細かく考えると、「誰に対して届けたいホームページなのか」が明確になります。
- 顧客の年齢や家族構成
- どのように検索してホームページにたどり着いたのか
- 検索したキーワードから考えると何に困っているのか
- 自社のどのサービスで顧客の悩みを解決できるのか
- 悩みを解決したら顧客にはどのような未来があるのか
このように、細かく設定された架空の顧客のことを「ペルソナ」といいます。ペルソナを細かく設定すれば、ホームページの原稿内に多く入れるべきキーワードや、自社サービスは顧客にとってどのようなメリットがあるかなどが明確になるでしょう。
顧客の立場になって考えると、「こんなサービスがあったら便利」など客観的に自社サービスを見つめ直すきっかけにもなります。
また、ペルソナをホームページ制作業者に伝えれば、それに合わせて見やすいようにデザインを作ってもらえます。業者とのイメージの齟齬を防ぐためにも、ペルソナはきちんと設定しましょう。
3.ページの基本構造を理解する
目的と読み手が明確になったら、ホームページ内の基本構造について理解しましょう。ホームページは、基本的には以下の3つで構成されています。
- 文章
- 画像
- デザイン
また、文章の中にもさらに構成要素があり、以下の5つで構成されています。
- ページタイトル
- タイトル
- 見出し
- 画像
- 文章
ホームページは、会社紹介のページや採用ページ、商品紹介ページなどいくつかのページに分けられています。ページタイトルとは、これらのページについている名前のことです。なるべくわかりやすいように名前をつけることをおすすめします。
タイトルは文章全体の題名のようなものです。タイトルを使用せずに見出しから始まるケースも多く、必要なければ見出しから作成してもいいでしょう。基本的には「タイトル→見出し→画像→文章→見出し→画像→文章」のように構成します。
見出し・画像・文章は、この順番を繰り返しながら構成することが多いため、これらのレイアウトを頭にイメージしながら原稿を作成するといいでしょう。
4.原稿フォーマットを確認する
制作業者にホームページデザインを依頼した場合、「原稿フォーマット」が送られるケースもあります。
文章や画像を入れる場所が決まっており、空欄を埋めるように原稿を入力する「ワイヤーフレーム型」など、制作業者によってさまざまです。作成前に一度フォーマットを確認し、レイアウトのイメージをしながら作成しましょう。
5.強みや特徴を書き出す
読み手に対して伝えたい自社の強みや特徴を、箇条書きで書き出すことも重要です。いきなり文章にまとめようとすると、書き漏れがでる可能性があるため、まずは伝えたいことを思いつく限り一気に書き出してみましょう。
箇条書きで書き出すと、それをまとめて文章にしやすくなります。
ホームページの原稿の書く際のステップは6つ
ホームページの原稿を作成する準備が整ったら、いよいよ原稿を書く作業に移ります。その際、以下の6つのステップに沿って書くのがおすすめです。
- 営業担当へのヒアリング
- 競合他社のリサーチ
- 要点の箇条書き出し
- タイトルの決定
- 見出しの作成
- 説明文の記載
ここからは、6つのステップについて詳しく解説します。ステップに沿って行えばそこまで難しくありません。ホームページ作成の初心者の方は、このステップに沿って書いてみましょう。
まずは自社の営業担当に、自社サービスについてヒアリングをします。
営業担当は、自社サービスの強みや他者にはない独自性について熟知しているためです。ヒアリングする際は、以下のようなヒアリングシートに沿って行うのがおすすめです。
- お客様に必ず伝えるべきサービス・商品の特徴
- サービスや商品において、自社にしかない大きな特徴
- 商品やサービスについて、お客様からよく言われること
- 他者から自社の商品やサービスにお客様が乗り換えた理由
- お客様が自社の商品・サービスをリピートしている理由
とくに、「他社にはない自社商品・サービスの独自性」が分かるヒアリングを心がけましょう。どの業界も同じような商品・サービスが溢れかえっている状況で、新規顧客獲得・継続利用してもらうには独自性をアピールする必要があります。
ホームページは、いわば会社にとって「窓口」となる重要な役割を果たすため、顧客の購買意欲を掻き立てるためにも「独自性」はきちんと把握しておきましょう。
ヒアリングにより自社の独自性が明らかになったら、競合他社についてリサーチしましょう。競合他社を調査することで、他社との「差別化」をしやすくなります。
たとえば、価格やサービス内容、特徴が全く同じ商品であれば、多くの顧客は馴染みがある既に使用している商品を選ぶでしょう。もしくは、判断材料が少ないために適当に商品を選ぶ可能性もあります。
他社からの乗り換えなど新規顧客を獲得する場合は、自社商品・サービスが他社に優る点はどのくらいあるのかをアピールしなければなりません。その際、以下の点をリサーチすることが重要です。
- 価格
- 品質
- 保証、対応力
- 利用者数
- 口コミ
- 他社が強みとしてアピールしていること
特に価格と口コミは顧客がもっとも重要視します。相場はどのくらいなのか、それに対するサービスはどこまで提供しているのかなどを徹底的にリサーチしましょう。
口コミをもとに自社の強みが明確になることもあるため、営業担当のヒアリングで得た口コミなどがあれば載せることをおすすめします。また、他社が強みとしてアピールしていることも、きちんと調査しましょう。
同じことをアピールする場合は他者とは違う言葉で伝えるなど、より魅力的に伝えることが重要です。さらに、自社の独自性としていることを他社が既に行っていないかの確認も忘れずにしましょう。
これまでに得た情報をもとに、原稿に書くことを箇条書きでまとめましょう。書き漏れを防ぐ目的もありますが、なかにはホームページに載せるべきか判断が難しい内容もあるでしょう。しかし、これらも全て書き出すことで、後に本当に必要なことか判断しやすくなります。
そのため、細かい精査はせず、必要もしくは判断しかねるものを全て箇条書きで書き出しましょう。
箇条書きができたら、ページ内の大枠から決めていきます。まずはタイトルから決めましょう。この時のポイントは、なるべく短くわかりやすいタイトルを心がけることです。
タイトルは他の文字よりもサイズが大きめに設定されています。そのため、読むというよりは目で見てすぐに「ここに何が書いてあるか」が分かるように作成しましょう。
タイトルが決まったらその中に見出しを設定します。文章をいくつかの段落にわけることで、読みやすいだけでなく伝えたいメッセージをきちんと伝える効果があります。
そのため、見出しを作る際は「1つの見出しにつき1メッセージ」を意識して作成しましょう。また、そのメッセージのなかには必ず「読み手にとってのメリット」を加えることが重要です。
自分にとってメリットがあれば、「もっとこの商品・サービスについて知りたい!」と思わせることにつながります。読み手の購買意欲を掻き立てられるため、メリットは必ず盛り込むようにしましょう。
説明文を書く際は、以下の点に注意して書くことをおすすめします。
- 結論から書く
- 一文が長くなりすぎないようにする
- 一文につき伝えたいことは1つまでを意識
一番最初に結論を書くことで、「なぜそのような結論になるのか知りたい!」と読み手をホームページから離脱せずに最後まで読ませることにつながります。
最初の説明が長く、結論にたどり着くまで時間がかかると最後まで読む気力が失せてしまうため、必ず「結論」から書くようにしましょう。また、一文が長くなると文章が読みづらくなり、伝えたいメッセージのインパクトが薄くなってしまいます。
きちんと伝わらない可能性があるため、なるべく一文は短くし、伝えたいメッセージは一文につき1つまでを意識するのがおすすめです。
また、文章を修正する際には、こまめに下書き保存しておくことも忘れないようにしましょう。
ホームページの原稿作成後、最後にチェックすべき3つのポイント
ホームページの原稿を作成したら、最後に以下の3つのポイントを確認しましょう。
- 誤字・脱字の有無
- 文体の統一
- 説明のわかりやすさ
あとで読み返してみると、分かりにくいところや文章がおかしくなっているところに気づくことがあります。そのため、書いた直後よりも翌日以降に見直すことをおすすめします。
1.誤字・脱字の有無
ホームページの原稿作成で誤字・脱字は一番避けたいところです。確認する際は、「声に出して読んでみる」方法をおすすめします。目視よりも声に出した方が誤字・脱字に気が付きやすいでしょう。
誤字・脱字がないホームページは顧客からの信用を得るためにも非常に重要です。表記ミスが多いホームページの場合、「仕事にもミスが多そう」というマイナスな印象を与える可能性もあります。
なるべくミスがないようにきちんと確認しましょう。
2.文体の統一
文の語尾はです・ます調なのか、だ・である調なのか、文体は全て統一しましょう。全てが混ざっていると文章に統一感がなくなります。
しかし、タイトルなどは体言止めで作成するケースが多いため、あくまでも説明文などの文章のみを統一することを意識しましょう。
3.説明のわかりやすさ
文章を読み進めるうえで、分かりにくい文章や専門用語が多く使われていないかなどを確認します。たとえば、新規顧客獲得が目的の場合、業界内で使われる専門用語ばかりが文章に出てくると読み手はきちんと理解できません。
専門用語が多い場合は、分かりやすい言葉に言い換えるなどし、誰が読んでも理解できる文章を心がけましょう。
まとめ
今回はホームページの原稿作成について、ポイントや手順などについてご紹介してきました。一から原稿を作成することは難しく感じますが、一つひとつステップを踏めば初心者の人でも作成できます。自分で原稿を作れば、ホームページ作成費用も安く抑えることができるため、ぜひ今回の記事を参考にしてみてください。