目次
ECサイトを構築する4つの方法
ECサイトを構築する方法には、おもに以下の4つがあげられます。
①ショッピングモール
②ショッピングカートASP
③CMS(ECパッケージ)
④フルスクラッチ
それぞれの特徴やメリットに触れながら比較していきます。ECサイトメインで販売するのか、店舗と併用するのかなど、ECサイトの活用方法によって適切な方法が異なります。
まずはどのような構築方法があるのか比較してみましょう。
方法1.ショッピングモール
ショッピングモールとは、既に構築されたECサイトに複数のショップが集まっている形式のECサイトのことです。自分で一からECサイトを構築する必要はなく、登録するだけで出店できるため最も簡単な方法といえるでしょう。
メンテナンスなども必要なく、基本的には受注・出荷の管理のみです。決済や集客なども任せられるため、店舗と併用しているなどECサイトにあまり時間を割けない場合におすすめします。
しかし、手数料がかかったりデザインの変更ができなかったりするデメリットがあるため、きちんと確認してから出店しましょう。
方法2.ショッピングカートASP
ショッピングカートASPとは、自社のECサイトを構築するのにおすすめです。独自ドメインを使用してECサイトを構築します。
テーマなどのデザインテンプレートを使えば初心者でも簡単に構築できるだけでなく、自由にサイトのデザインを変更できます。ブランドのイメージが決まっていたり顧客情報などを独占したりしたい場合におすすめな方法です。
方法3. CMS(ECパッケージ)
CMSとは、フレームワークというアプリケーション開発の土台であるソフトウェアを使用し、新たに機能を加えながらサイトを構築する方法です。安い費用で自由なカスタマイズができるのが最大のメリットで、ほかのシステムとの連携もしやすいようです。
そのため、既に自社システムがある場合にもおすすめでしょう。しかし、サーバー構築などの環境を整えることも自分でやらなければならなかったり、ECサイト構築に時間がかかったりする点がデメリットとしてあげられます。
方法4.フルスクラッチ
フルスクラッチとは、CMSを使用せず一からECサイトを構築することです。最も自由度が高くデザインなどブランドや販売する商品に合わせて決められますが、プログラミング言語を理解している必要があります。
そのため、最も難易度が高い構築方法といえるでしょう。また、構築だけでなくセキュリティなども配慮しなければならないため、プロに依頼する場合は高い費用がかかってしまうのもデメリットです。
ECサイトの構築サービスを比較する際の3つのポイント
ECサイトの構築サービスを選ぶ際は、以下の3つのポイントに注目して比較するのがおすすめです。
①自社の規模や商品にあっているか
②ランニングコストや費用は適正か
③利用したい機能が搭載されているか
構築サービスが適切でなければ、ECサイトを運営し続けることが難しくなる可能性があります。ここからはそれぞれのポイントについて詳しく解説します。長く運営し利益に繋げるために、以下ポイントから適切な方法を見極めましょう。
ポイント1.自社の規模や商品にあっているか
まずは自社の規模がどれくらいであるかを把握しましょう。スタートアップ状態など、ECサイト初心者の段階でフルスクラッチ構築をしてもうまくいかないケースもあります。
そのため、はじめは小規模でも始めやすいショッピングカートやショッピングモールでの構築がおすすめです。また、商品との相性も見ながら構築方法を決めることをおすすめします。
ポイント2.ランニングコストや費用は適正か
ECサイトは、構築方法によって費用からランニングコストまで大きく異なります。ECサイトは構築して終わりではなく、運用中もバージョンアップやセキュリティ対策など継続的に費用がかかります。
そのため、「こだわったデザインにしたいから」と莫大な費用をかけて構築しても維持するための費用が払えなければ本末転倒です。運用中にかかる費用なども確認した上で構築方法を決めましょう。
ポイント3.利用したい機能が搭載されているか
ショッピングモールやショッピングカートASPなど、既にデザインやテンプレートが決まっている場合は利用できる機能が限られています。
そのため、自社の販売ルールや商品に必要な機能が搭載されているか確認する必要があります。例えば、毎月○日は割引デーなど独自ルールがある場合は、割引設定ができるように構築しなければなりません。必要な機能を洗い出してから構築方法を決めることをおすすめします。
おすすめのショッピングカートASP5選
ショッピングカートASPのうち、おすすめな5つは以下の通りです。
・STORES
・カラーミーショップ
・MakeShop
・Shopify
・BASE
それぞれ特徴についてご紹介します。ショッピングカートASPでECサイトを構築する人は参考にしながら比較してみましょう。
1.STORES
引用:STORES
STORESは、専門知識がない初心者でも簡単にECサイトを構築できるASPです。難しい操作はなく、直感的な操作で本格的なECサイトを構築できます。
また、サポート体制も充実しておりわからないことがあれば電話相談できるため、新規利用者も安心して構築できます。利用料も、振込手数料と決済手数料以外はかからないため、費用面でも安く抑えられるのがメリットです。
ほかにも予約販売の設定ができるなど機能面でも充実しているため、自分でECサイトを構築してみたい初心者の人におすすめです。
2.カラーミーショップ
引用:カラーミーショップ
カラーミーショップは、月額・初期費用が無料な点が最大のメリットでしょう。費用を安く抑えられるため、商品の販売の経験がなく集客に不安がある人でも安心して始められます。
デザイン性も高く、ブランドの雰囲気に合わせてカスタマイズできるため、個人で販売する人から事業者まで幅広い層に支持されています。
3.MakeShop
引用:Make Shop
MakeShopは、全部で651の機能とサービスを兼ね備えており、豊富なカスタマイズができるのが魅力的です。利用者数も2020年3月の時点で4400万人と非常に多く、サポート体制も充実しています。
また、SNSとの連携もできるため集客に繋げやすい点もメリットでしょう。SNSからも商品の発信をしている人にもおすすめです。
4.Shopify
引用:Shopify
Shopifyは世界175カ国で利用されており、シェア率は世界一を誇ります。デザインテンプレートであるテーマを使いこなせば、簡単なカスタマイズのみで本格的なECサイトを構築できるのが魅力的です。
商品ジャンルやブランドイメージに合ったデザインで構築しやすいだけでなく、複数の店舗を1つのツールで管理できる点もメリットとしてあげられます。
5.BASE
引用:BASE
2023年の時点で、BASEの利用店舗は220万店を突破しており多くの利用者数を誇ります。シンプルで使いやすいデザインが特徴で、BASEもデザインテンプレートであるテーマを使用して簡単に構築できます。
また、サイト構築後もショッピングアプリ「BASE」に掲載できるなど、集客が心配な人にもおすすめです。決済方法もクレジットからコンビニ払いまで対応できるため、幅広い世代の顧客に対応できる点もメリットでしょう。
おすすめのショッピングモール3選
ショッピングモール形式のECサイトでおすすめな3つは以下の通りです。
・楽天市場
・ヤフーショッピング
・Amazon
それぞれ特徴について比較しながら解説していきます。ショッピングモールでECサイトを始める人はチェックしてみましょう。
1.楽天市場
引用:楽天市場
楽天市場の登録IDは1億を超えており、多くの人が利用しています。楽天株式会社が運営しているため知名度も高く、集客に不安があっても多くの利用者に商品を見てもらえるチャンスが多いのがメリットでしょう。
サポート体制が充実しているため、ECサイトの運営が初心者の人でも使いやすい点も魅力的です。
2.ヤフーショッピング
引用:Yahooショッピング
ヤフーショッピングは毎月4158万人もの人が利用しており、高い知名度を利用した集客力が魅力的です。また、他サイトへのリンクも連携させられるため、既に自社サイトがあり併用して運営するのもおすすめです。
また、初期費用や月額費用、売上ロイヤリティ費用なども無料なため、費用を安く抑えられるのもおすすめポイントです。
3.Amazon
引用:Amazon
Amazonは登録から発送まで簡単にできるため、ECサイト初心者の人でも簡単に運営しやすい点が大きなメリットです。また、毎月49点もまでと出品数に制限がある小口出品と50点以上で制限なしの大口出品があり、自社の規模に合わせて選べます。
小口出品は1つ出品する毎に100円、大口出品は毎月4,900円と、規模に合わせて費用を抑えやすいのも魅力的です。サポート体制も充実しているため、分からない点があればすぐに解決しやすく安心して利用できます。
おすすめのCMS(ECパッケージ)5選
CMSでECサイトを構築する場合、以下の5つから選ぶのがおすすめです。
・EC-CUBE
・ecforce
・Bカート
・EC-ORANGE
・コマース21
それぞれ特徴について比較していきます。CMSでECサイトを構築する人はチェックしてみましょう。
1.EC-CUBE
引用:EC-CUBE
EC-CUBEは、ダウンロード版とクラウド版で利用料金や機能が異なります。ダウンロード版は無料で利用できるだけでなく、デザインなどのカスタマイズの自由度が高い点がメリットです。しかし、メンテナンスなども全て自分でやらなければならない点がデメリットとしてあげられます。
クラウド版はメンテナンスなどの面倒な作業が必要ない点がメリットとしてあげられます。しかし、使用できる機能に一部制限があり、月額6,800円~と費用がかかる点がデメリットです。メンテナンス費用と考えて面倒な作業は任せたい人にはクラウド版がおすすめでしょう。
2.ecforce
引用:ecforce
ecforceは、立ち上げから運用まで1on1の手厚いサポートがあり、初心者でも業績を伸ばしやすい点がメリットです。その証拠に、ecforceで構築したショップの平均年商は1億を超えており業界最高の年商を誇ります。
集客に大きな影響を及ぼすLP作成サービスなども行っているため、戦略的な運用が可能です。
3.Bカート
引用:Bカート
Bカートは、BtoB取引に特化したCMSです。通常のASPやCMSでは難しい条件での取引に対応できる点が魅力的です。
また、サイト構築にかかる時間も費用も大幅に削減できるため、低コスト・高品質なECサイトを構築できます。取引先の企業毎の取引価格や条件まで全て管理できるため、属人化を防ぎより効率よく業務を進められます。
4.EC-ORANGE
引用:EC-ORANGE
EC-ORANGEは、BtoBからBtoCまで幅広い層を顧客としてもつ場合におすすめなCMSです。そのため、中堅~大企業向けな仕様になっています。
また、のしが必要だったりふるさと納税向けだったりと通常のECサイトでは足りない機能も兼ね備えているため、幅広いジャンルのECサイトを構築できます。
5.コマース21
引用:コマース21
コマース21は、自社ショッピングモールを運営したり、既存のECサイトをリニューアルしたりできるため、大規模なECサイトを運営をしている場合におすすめです。
ECサイトの構築に精通したスタッフが豊富なため、サポート体制も充実しています。また、実店舗型とECサイトの併用にも対応しているのも魅力的です。
まとめ
今回はECサイトを構築する方法について選び方やおすすめなプラットフォーム13選を比較・ご紹介してきました。さまざまな方法があるなかで、自社の規模感やECサイトにかけられる費用などを比較し、適切な方法を選ぶことが重要です。
初心者はECサイトのノウハウを学ぶためにショッピングモールからはじめて、デザインや販売方法でこだわりポイントがでてきたらASPやCMSに切り替えるなど、段階的に変えていくのもいいでしょう。
まずはどのようにECサイトを運営したいのか、販売する商品に合わせて必要な機能を洗い出すことから始めることをおすすめします。