目次
ホームページの形式別リニューアル費用相場
ホームページのリニューアル費用は、ホームページの規模や必要となるシステムによって大きく異なります。また、依頼先によっても費用の振り幅が大きいので、金額は目安としてご覧ください。
コーポレートサイト | 10ページ程度:約40〜130万円 30ページ程度:約80〜170万円 80ページ程度:約150〜320万円 |
オウンドメディア | 簡易なサイト:約5〜20万円 オリジナルデザインを使用するサイト:約20〜100万円 運用やマーケティングを含むサイト:約100〜300万円 |
ECサイト | モール:無料〜約10万円 ASP:約10~100万円 オープンソース:約100~500万円 パッケージ:約500万円〜 フルスクラッチ:約500〜数千万円 |
コーポレートサイト
最低限の機能を兼ね備えた一般的なコーポレートサイトを制作会社に依頼する場合は「50万円〜」が目安です。基本的には、ページ数が増えるにつれて金額も上がります。
この金額の場合はテンプレートが使用されていることも多く「写真・テキストの依頼をする」や「クオリティの高いデザインを求める」といった場合には、金額が上乗せされると考えてください。
予算金額に満たない場合は、フリーランスへ依頼することで費用を抑える方法もあります。
オウンドメディア
集客を目的とするオウンドメディアを制作会社に依頼する場合は「100万円〜」が目安です。CMSを充実させたい場合や運用のコンサルティングを依頼をしたい場合には、費用はさらに上がります。
また、オウンドメディアの場合は、制作会社に運用を依頼するかどうかもポイントです。
最低限の保守のみであれば、月額1万円程度から依頼が可能です。しかし、記事の制作も依頼する場合には月額20万円以上かかるケースもあります。
リニューアルの依頼前に、自社でどこまで対応が可能なのか整理しておくことが大切です。
ECサイト
ECサイトのリニューアルは構築方法によって費用が大きく異なりますが、オープンソースの場合には「100万円〜」が目安となるでしょう。
100万円程度の予算があれば、運営にはまったく問題ないレベルのECサイトが制作できます。高度なカスタマイズを希望する際や、写真やテキストも依頼したい場合は、金額が上乗せされます。
フルスクラッチで完全オリジナルなECサイトを制作する場合は「500万円〜数千万円以上」かかるケースがほとんどです。
この価格帯であれば運用サポートも充実していることが多いので、本格的なECサイトの制作を望む会社向けだといえるでしょう。
リニューアル度合い別の費用相場
現在のホームページの状況や、目的によっても費用相場は異なります。目的に合わせてリニューアルの規模を決めましょう。
小型リニューアル | 無料〜10万円 |
大型リニューアル | 10ページ程度:約40〜130万円 30ページ程度:約80〜170万円 80ページ程度:約150〜320万円 |
Web集客を目的としたリニューアル (10ページ以下) | 100万円〜150万円 |
一部キーワードで上位表示されている場合のリニューアル (50ページ以上) | 200万円〜300万円 |
ブランディングを目的としたリニューアル | 300万円〜1000万円 |
ページ追加やレイアウト変更などの小型リニューアル
ページ追加やレイアウト変更などの小型リニューアルの場合は「5万円〜10万円」から依頼可能です。ホームページの運用を制作会社に依頼している場合には、運用費用からまかなえることもあります。
既存のホームページ制作を行った制作会社への委託が難しい場合は、フリーランスに依頼してもよいでしょう。
ホームページのデザインを一新する大型リニューアル
ホームページをデザインから一新する場合は「100万円〜」が相場です。
この場合は、実績や金額などを総合的に判断して制作会社を選択することをおすすめします。自社の業界や商材に近い制作実績が多ければ、知見をもとにした高品質なホームページが期待できます。
なお、レスポンシブ対応のみ依頼したいというパターンも考えられます。ただし、使用しているシステムが古すぎると新規で制作を行うよりも費用がかさむケースもあります。
現在のホームページを10年〜20年以上前に制作している場合には、一度制作会社にその旨を相談してみるとよいでしょう。
サイト内ページ10ページ以下で、Webから集客を行うためのリニューアル
ホームページのリニューアル目的が集客の場合は、Webマーケティングに強い会社に依頼するのがおすすめです。10ページ以下であればホームページの制作自体は「50万円〜」で依頼できる制作会社もあります。
ただし、集客を目的としたリニューアルの場合には、業界分析やSEOの設計等のコンサルティングも合わせて依頼するのがベターです。コンサルティング込みでリニューアルを依頼する場合には「100万円〜150万円」は予算を確保するとよいでしょう。
50ページ以上あり、一部キーワードで上位表示されている場合のリニューアル
既存ホームページのページ数が50ページ以上あり、既に一部キーワードで上位表示されているようなホームページのリニューアルの場合には「200万円〜300万円」が目安です。
この場合には、SEOのノウハウや知識が豊富な制作会社に依頼することをおすすめします。専門性の高いホームページの場合は、依頼主の業種や業界の実績がある制作会社に依頼すると高品質なホームページを期待できるでしょう。
企業のブランディングのためのリニューアル
企業のブランディングを目的としたリニューアルを行う場合は「300万円〜1000万円」の費用を見ておきましょう。より自由度の高いホームページを望む場合には、数千万円かかるケースも少なくありません。
ブランディングを目的とする場合は写真や動画も制作会社に依頼するため、費用がかさみやすいです。この場合には、デザインを重視した制作会社への依頼をおすすめします。
ホームページリニューアル費用の内訳と工数について
ホームページをリニューアルする場合に必要となる作業内容を見ていきましょう。
作業内容を事前に把握し、見積もり時に抜け漏れがないか確認できるようにしてください。今回は作業範囲別に6つに分けてご紹介します。
- ディレクション費用
- SEO対策費用
- 画像や記事のコンテンツ制作費用
- Webサイトデザイン費用
- コーディング費用
- テスト費用
ディレクション費用
ディレクションとは、プロジェクト全体の進捗やメンバーの管理を行うポジションです。
プロジェクトによっては、数人程度の小規模なチームから、カメラマンやライターなども加えた大規模なチームになることもあります。これら全員のスケジュール管理や、依頼主とのミーティングなど業務範囲は幅広いです。
ディレクションの費用は、ホームページ制作の総額から「20〜30%」で算出されることが多いです。制作会社によっては、稼働日数をもとに算出するケースもあります。
リニューアル費用に対して占める割合が高いのでコストを削減したくなるかもしれませんが、クオリティ低下に繋がりやすいのでおすすめできません。
明らかに金額が高い場合には、ディレクション費用に他の項目が含まれている可能性もあるので、制作会社に詳細を尋ねてみましょう。
SEO対策費用
GoogleやYahooなどの検索エンジンで上位表示を目指すためには、適切なSEOの対策が必要です。
SEO対策はホームページの最適化からキーワード選定、サイト構造の改善など業務範囲が多岐にわたるので、依頼内容によって費用は異なります。SEO対策費用は、構築費用に含まれている場合もあります。
キーワード選定やサイト構造の改善まで依頼をしたい場合には「50万円〜」が相場です。SEO対策を強化するためには長期的な運用が必要なことも多く、その場合は月額または年額の運用費もかかります。
社内で対応可能な範囲を明確にし、どこまで制作会社に依頼をするのかを整理してから見積もりを取りましょう。
画像や記事のコンテンツ制作費用
ホームページのコンテンツ制作を依頼する場合には「20万円〜50万円」が相場です。写真撮影やテキストなど、どこまで依頼をするかによって金額は大きく異なります。
制作会社に記事制作を依頼する場合は、月額または年額の費用が発生します。こちらも依頼する記事の本数にもよりますが、月額20万円程度が相場といえるでしょう。
自社で記事の更新ができる場合にはコスト削減ができますが、SEOの知識があるライターがいない場合には制作会社に依頼することをおすすめします。
Webサイトデザイン費用
Webサイトデザイン費用はホームページ全体のデザインを制作する費用です。リニューアルの目的がブランディング強化である場合は、特に重要視すべき項目です。
1ページあたり「5万円〜15万円」、下層ページは「3万円〜10万円」程度で依頼できます。デザイナーによっても金額は大きく異なり、デザイナーが有名であればあるほど費用はかさみます。
また、Webサイトデザイン費用はコスト削減しやすい項目でもあります。テンプレートを使用したデザインにすることで費用を抑えられるので、予算があまり取れない場合には検討してみてください。
コーディング費用
コーディング費用は、デザインをもとにパソコンやスマートフォンなどの端末で表示できるよう、プログラミングを用いてコードを書く費用です。1ページあたり「1万円〜3万円」が相場といえます。
しかし、CMSなどのシステムが必要な場合には追加料金がかかります。これらをフルスクラッチで制作する場合には数千万円規模になる場合もあるので、どの機能が必要なのかを事前に明確にしておくとよいでしょう。
テスト費用
完成したホームページにエラーがないかをテストするための費用です。MacやWindows、iPhoneやAndroidなどのさまざま端末や、SafariやGoogle Chromeなどの複数のブラウザで確認を行います。
テスト費用は稼働日数をもとに算出するケースが多いです。そのため、ページ数が増えるほど工数がかかる作業なので、費用もかさみやすくなります。
なお、テスト費用はコーディング費用やディレクション費用に含まれる場合もあります。見積もり時にテスト費用に当たる項目がない場合は、一度制作会社に問い合わせてみるとよいでしょう。
リニューアルを任せる委託先3種類と費用相場
リニューアルを行う場合、どのような制作会社に委託をするべきか迷いますよね。基本的な委託先は以下の3種類です。
- ホームページ制作会社
- 既存サイトを制作してくれた会社
- フリーランス
それぞれ大まかな費用相場とともに解説します。
ホームページ制作会社に任せる場合の費用相場
制作会社に依頼する場合は「50万円〜」が相場です。ただし、ページ数が多い場合やSEO対策を強化する場合など、依頼内容によって費用が追加されます。
リニューアルの目的や確保できる予算に応じて、ホームページ制作の依頼範囲を決めてください。
既存サイトを制作してくれた会社に任せる場合
2つ目の委託先の候補として、既存のホームページを委託した制作会社があります。費用は以前依頼した時の金額が参考になるでしょう。
特に小型リニューアルの場合には、既存のページのシステムを理解している制作会社の方がスムーズに依頼ができます。
運用費用を支払っている場合には、テキストや画像の変更程度の修正であれば費用内に含まれていることもあるので、リニューアルの規模によって相談してみるとよいでしょう。
フリーランスに任せる場合の費用相場
フリーランスに委託する場合には、制作会社よりも費用が安くなることが多いです。
フリーランスの経験値や、得意とする分野によっても金額は異なりますが、「10万円〜」で制作が可能な場合もあります。予算が限られている場合は、フリーランスに委託するのも一つの手段です。
フリーランスに任せる場合のメリットとデメリット
フリーランスに依頼する一番のメリットは、費用が安いことです。制作会社の場合には人件費に加えて、賃料や光熱費などの間接費と呼ばれる費用が含まれています。
一方、フリーランスの場合には人件費のみの場合が多く、制作会社と比べると安価にホームページが制作できます。また、フリーランスは一人、もしくは少人数のチームでホームページ制作を行っているので、細かな要望も柔軟に対応してもらえる可能性があります。
ただし、依頼する人によって対応や成果物の差が著しく異なる点には注意が必要です。
- 制作実績が少なく、クオリティの低いホームページしか作れない
- 連絡がなかなか取れない
- 制作途中で音信不通になってしまった
制作会社での勤務経験があり、クオリティの高いホームページを作れる方もいれば、上記のような方がいるのも事実です。
フリーランスに依頼をする場合は、これまでの実績や評価、口コミなどを参考に慎重に決めましょう。
【失敗なし】ホームページリニューアルを行う上での注意点
ホームページのリニューアルは、場合によっては新規で制作するよりも費用がかさむこともあります。
多額の費用をかけたのに、想定とは異なる成果物ができてしまったというようなことが起きないように、事前に注意点を確認しましょう。
費用が安いだけの理由で制作会社を選ばない
制作会社を比較する上で、費用はわかりやすい指標の一つなので、金額が安い制作会社に目が行きがちです。しかし、費用が安いのにはそれなりの理由があるはずです。
実績が少なく低単価にすることで集客をしていたり、オプションとして後から請求されたりするケースもあります。
見積もりの時点で「依頼内容がすべて反映されているか」「他に追加で必要となる費用はないか」などをしっかり確認した上で依頼しましょう。
コンテンツと階層の変更は行わない
SEO対策の観点から、リニューアルの際もコンテンツや階層の変更は行わない方がよいとされています。ただし、情報量が多すぎてホームページが整理されておらず、ユーザーが求めるページにたどり着けないのは問題です。
ページごとに分類を行い、階層が深くなりすぎていないかを確認しましょう。SEO対策として階層の整理を制作会社から提案されることもあるので、頭に入れておきましょう。
委託先にはしっかりと具体的に発注する
制作会社と認識の齟齬を発生させないために、依頼内容はできる限り明確にしてから発注しましょう。
既存のホームページの課題やリニューアルの目的はもちろん、参考サイトなどを用意して完成後のイメージを共有することで、理想のホームページに近づきます。
リニューアルのタイミング
URLを変更せずにリニューアルする場合には、時間帯も考慮しましょう。
対応は基本的に制作会社が行いますが、ユーザーが不都合を感じないためにもアクセスの少ない時間帯にリニューアルしたほうがよいことは覚えておきましょう。
リニューアルの規模が大きい場合には、数時間〜数日かかる場合もあります。いつまでにリニューアルオープンさせたいのかを制作会社と事前に話し合うようにしてください。
サイトタイトルの変更はNG
リニューアルに伴い、サイトタイトルの変更を提案する会社も少なくありませんが、こちらもあまりおすすめできません。タイトルを変更してしまうと、検索順位が落ちる原因になるからです。
既存の顧客が見つけづらくなってしまうというデメリットもあるので、タイトルを変更する理由がない限りは変更しないほうがよいでしょう。
URLの変更はしない
URLを変更してしまうと他のサイトに掲載されているURLが機能しなくなり、アクセス数が減る原因になります。変更は極力しないことをおすすめします。
また、ある程度アクセスを集めているホームページの場合、既存のURLを使用した方が検索の上位に上がりやすく、SEOに有利に働きます。
何らかの理由でURLの変更が必要な場合や、アクセス数が少ない場合を除き、URLは変更しないようにしましょう。
納期はいつ?ホームページリニューアルの期間について
ホームページのリニューアルを検討する際、費用の次に気になるのは制作期間ではないでしょうか。
特に急がない場合もあれば、何らかのイベントに間に合わせたいなど、制作期間が決まっている場合もあると思います。ホームページのクオリティやボリュームが多いほど、必要期間も増えるので以下を目安にすると良いでしょう。
テンプレートデザインを選ぶ場合
テンプレートデザインを用いてリニューアルを行う場合、最短で「1ヶ月〜2ヶ月」で制作ができるケースが多いでしょう。デザインは既に決まっているので、テキストや写真などのコンテンツを反映させていきます。
作業ボリュームが多ければこれ以上日数がかかることもあるので、見積もりの際に制作期間も確認してみてください。
オリジナルでデザインを1から作ってもらう場合
オリジナルでデザインを制作する場合には、最短でも「3ヶ月〜6ヶ月」くらいの期間を見ておくとよいでしょう。
ボリュームはもちろん、動画や写真撮影を依頼する場合やライティングを依頼する場合など、クオリティを求めるほど費用も期間もかさみます。
リニューアルの目的や費用、制作期間を加味した上で依頼内容を決めるようにしてください。
会員登録のシステムなどを作ってもらう場合
システムをフルスクラッチ(フルオーダーメイドでゼロから開発を行うこと)で制作する場合は「6ヶ月〜1年以上」かかることもあります。システムが複雑であるほど費用も時間もかかります。
しかし、WordPressなどのプラグインを用いる場合にはこの限りではありません。開発方法によっては費用、期間ともに抑えられる場合があるので、制作会社の方針を聞いて複数社で比較をした上で判断しましょう。
ホームページのリニューアル完了後にすべき5つのこと
リンク切れの確認
ホームページ完成後、まずはリンク切れがないかを確認しましょう。制作会社でもチェックは行っていることがほとんどですが、漏れている可能性もあります。
ユーザーの信頼を失わないためにも制作会社任せにするのではなく、自分たちでも確認しましょう。
手持ちメディアで告知
リニューアルを知らせるために、既に使用しているTwitterやFacebook、Instagramなどを用いて発信しましょう。
SNSを利用している人は多く、自然と多くの人の目に触れる機会を増やせます。多くの人に拡散できればアクセス数も伸ばせるので、積極的に活用しましょう。
プレスリリースの出稿
リニューアルをしたことを知らせるプレスリリースを出稿しましょう。ただホームページを一新した旨を書くのでなく、リニューアルの目的や今後の方針などを合わせて配信するとよいでしょう。
サイトマップの送信
GoogleやYahooなどの検索エンジンにサイトマップを送信しましょう。
特に、URLやドメインを変更した際には必須となるので忘れないようにしてください。制作会社が対応してくれるかどうか、事前に確認を行いましょう。
Googleサーチコンソールを使って分析
Googleが無料で提供しているGoogleサーチコンソールを利用して、アクセス解析を行いましょう。
こちらを利用することで、検索キーワードやSEOの問題点、サイトのリンク元など、ホームページに流入するまでのユーザー行動がわかります。
なお、ホームページ流入後のアクセス解析を行いたい場合には、同じくGoogleが提供しているGoogleアナリティクスを用いることで、サイト分析が可能です。
制作会社に運用を依頼している場合には、アクセス解析やサイト改善なども提案してくれる場合があるので、サービス範囲を確認するとよいでしょう。
ホームページのリニューアル費用は税務上どの勘定科目になるのか
ホームページの制作やリニューアルは「広告宣伝費」として取り扱います。しかし、1年以上使用する場合には「均等償却」を行います。
リニューアルにかかった費用や期間、また企業の方針などによっても取り扱いが異なる場合があるので、国税庁のホームページを確認したり、税理士などの専門家に相談したりしてみてください。
参考:WEBサイトを制作した時にかかる費用の正しい税務処理とは? | クラウドシエンLAB
まとめ
ホームページのリニューアルは、委託先やホームページのボリューム、希望するシステムによって大きく異なります。小型のリニューアルであればさほど費用はかかりませんが、大型のリニューアルとなれば数百万円以上かかる場合も少なくありません。
既存サイトの課題を見つけ、なぜリニューアルが必要なのかという目的を明確にすることが大切です。自社の状況に合わせて、複数の制作会社を比較した上で委託先を決めていきましょう。