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KPIの具体例とは?職種や分野別のKPI例と企業の事例

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KPIの具体例とは?職種や分野別のKPI例と企業の事例

KPIを設定する際に「どういった指標をKPIにすればいいかわからない...」と思う方も多いはず。

考えるための手がかりがないと不安になってしまうものですよね。

今回はKPIの設定について、業種・分野別の具体例や、実際の企業事例について紹介します。


  • 分野別に見るKPIの具体例

  • 企業別に見るKPIの事例

  • 適切なKPIの設定方法


上記について知りたい方は、ぜひ最後までお読みください。

イッパイアッテナ

はじめまして、イッパイアッテナです。

ITと教養で、優秀なネコの手となり、あなたのあらゆる問題を解決します。あなたの相談役だったり、デザイナーだったり、広報だったり、わたしたちは”イッパイ”の顔をあなたに見せることができます。

分野別に見るKPIの例

まずは職種や部署などの分野ごとに、KPIとしてどのような指標を追うべきか紹介していきます。

  • 営業
  • マーケティング
  • システム開発
  • 採用
  • 製造
  • 経理・財務
  • ホテル業

ぜひご自身の仕事に合ったものを参考にしてください。

営業

営業のKPIとしては以下のような指標が考えられます。

  • 架電数
  • アポイント件数
  • 成約率
  • リピート率
  • 平均受注単価
  • 個人営業売上高
  • 新規売上
  • 新規顧客数
  • 商談化数

KPIを設定して個人の進捗を管理することで、業績に応じた人事評価が可能となります。

また、複数のKPIを設定すると課題がどこにあるか明確になるため、どの指標をどのように組み合わせるかも大切です。

たとえば、架電数は多いもののアポイント件数が少ない従業員がいる場合、使用しているリストまたは相手が電話に出たときのトークに問題がある可能性が考えられます。

マーケティング

マーケティングのKPIとしては以下のような指標が考えられます。

<オフライン施策のKPI例>

  • 新規顧客獲得数
  • リピート率
  • 顧客満足度
  • 商談数
  • リード獲得数
  • 受注数
  • 受注率
  • 申込率

<WebマーケティングのKPI例>

  • コンバージョン率
  • コンバージョン数
  • Webサイトの訪問者数
  • Webサイトの回遊率
  • フォーム遷移率
  • フォーム通過率
  • バナーのクリック率
  • 広告のCPA
  • SNSのインプレッション数
  • SNSのフォロワー数

マーケティングはオフラインで実施する施策と、Web上で実施する施策が同時に進行します。さまざまな施策が並行するため、現状の施策に対して適切なKPIを設定することが必要です。

システム開発

システム開発のKPIとしては以下のような指標が考えられます。

  • エラー件数
  • 標準化率
  • テスト終了件数
  • プロダクト改善数

システム開発においては、システムの品質や納期遵守を目的としてKPIを設定するケースが多いです。品質と納期を両立できるようにKPIを設定しましょう。

採用

採用のKPIとしては以下のような指標が考えられます。

  • 応募者数
  • 採用人員数達成度
  • 内定者の辞退者数
  • 1人あたり採用コスト
  • 入社配属後一定期間経過後の人事評価結果
  • 入社配属後一定期間経過後の本人の満足度
  • 採用人員の質に対する事業部・部門の満足度調査
  • 採用後平均在職期間

採用プロセスを可視化して分析することで、採用力の強化や選考フローの効率化に繋がります。KPIを設定する際は、応募数を重視するのか人材の質を重視するのかによって、どの指標をKPIにするべきかが変わってきます。

製造

製造部門のKPIとしては以下のような指標が考えられます。

  • 総合設備効率
  • ライン編成効率
  • 稼働率
  • 不良率
  • 事故発生件数
  • 度数率

製造部門では、いかに効率よく安定的に生産ができているかを評価する必要があるため、KPIにもそれらが評価できる指標を用いるとよいでしょう。

ただし、生産性ばかりにとらわれて安全管理がおろそかになってしまうと、重大な事故に繋がりかねません。そのため、安全の確保と生産効率をバランスよく評価することが大切です。

経理・財務

経理・財務のKPIとしては以下のような指標が考えられます。

  • ROE (自己資本利益率)
  • ROA (総資産利益率)
  • 当座比率
  • 固定比率
  • 棚卸資産回転率
  • 固定資産回転率

経理・財務に関してもKPIを設定することで、会社の財務状況が把握でき、全社的な意思決定に役立ちます。

他の部署にもKPIの達成状況を共有すれば、会社の資金繰りや事業全体の効率がどうなっているのか、各従業員が適切に把握できるでしょう。

ホテル業

ホテル業のKPIとしては以下のような指標が考えられます。

  • リピート率
  • 顧客満足度
  • 平均客単価
  • 宿泊客数
  • 客室稼働率
  • 定員稼働率
  • 一人当たり宿泊数
  • 宿泊比率

宿泊業は、業界特有の指標が多数あります。単純に売上や利益だけを追うのではなく、顧客満足度やリピート率向上をKPIとして設定することで、長期的にお客さまから支持される事業展開が可能になるでしょう。

企業別に見るKPIの事例

ここまで、分野別のKPIの例を見てきました。次に、実際に企業がどのようにKPIを設定し、目標管理に活用しているのかを見ていきましょう。

トヨタ紡織

世界的な自動車メーカーであるトヨタのグループ企業・トヨタ紡織では、KPIを「ステークホルダー KPI」と「CSR KPI」に分けて管理しています。

さらに、それぞれを地域・国際社会、お客さま、株主・投資家、社員、サプライヤーに分類。社会全体に対して貢献していく姿勢が伺えます。

たとえば、ステークホルダーKPIのお客さまに対する指標は「世界初の製品開発数」がKPIとして設定されている一方、CSR KPIでは「客先からの外部表彰」がKPIとして設定されています。

グローバルな企業としてあらゆる方面に対しての責任を果たすためには、KPIを抜け漏れなく設定することが必要といえます。

参考:ESG KPI 目標と実績|マネジメント|サステナビリティ|トヨタ紡織株式会社

ソニー

ソニーは2021年3月期の決算で、過去最高益となる純利益1兆1717億円を記録しました。

この期は「営業キャッシュフローの3年間累積」と「ROE(自己資本利益率)」をKPIとして掲げ、​​投資とリターンの循環による中長期でのグループ全体の事業拡大を目指していました。

2022年以降は、調整後EBITDA(利払い前・税引き前・償却前の営業利益)をKPIに設定し、22年3月期からの3年間累積で4兆3000億円を目指す方針を表明しています。

JAL

2010年の経営破綻後、劇的なスピードで復活を遂げたJAL。事業再生にあたって、「顧客満足度を高めること」を主要な目標として定めました。

その目標を達成するために、KPIを「定時到着率」に設定し、定時運航を目的とした改善活動を各部門で実施。

運航に関する情報の集約や、手荷物搭載時間の短縮を目的とした搭載計画の策定などに着手し、客室乗務員や整備士も機内清掃に協力するなど、運航が遅れる要因をできる限り排除しました。

その結果、2015年には「定時到着率世界一」を達成し、業績の回復に成功しています。

サイゼリヤ

低価格で安定した品質の食事が楽しめるサイゼリヤ。低価格で食事を提供できる背景には、生産性の向上を主目的とした企業努力を徹底している点が挙げられます。

「コストパフォーマンスに優れた料理の提供」を実現するためには「従業員一人ひとりの生産性」が重要であると考え、「人時生産性:従業員1人当たりが1時間に生み出す粗利」をKPIとして設定しました。

そのKPIをもとに、短縮できる作業は短縮するように改善を重ね、コストパフォーマンスに優れた料理を提供し続けています。

サイバーエージェント

サイバーエージェントのAbemaTVのKPI事例からは、新規事業におけるKPIの設定方法について学べます。AbemaTVでは「Google アナリティクス 360」を活用して、誰もが簡単にアクセスできるデータ解析プラットフォームを準備しました。

※Google アナリティクス 360 プロパティは、2023年10月1日をもってデータ処理が停止される予定です。

KPI設定の際にはユーザー視点を考慮し、ユーザーがAbemaTVで番組を視聴し満足するまでの行動フローを分解。それぞれのステップに対してKPIを設定しています。

出展:インターネットテレビ局「AbemaTV」における Googleアナリティクス360の活用事例

KPI設定を「部署ごとの部分最適」にすることなく、「ユーザーの満足度向上」というゴールに向けてKPIを活用した事例と言えます。

適切なKPIの設定方法

ここまで、KPIの具体例を分野別・企業別に見てきました。

しかし、単に他社の事例を真似るだけでは、必ずしも適切なKPI設定ができているとはいえません。そこで、最後に適切なKPIの設定方法を紹介します。

KGIから逆算する

KPIとはKey Performance Indicatorの頭文字で「重要業績評価指標」を意味します。一方、KGIとはKey Goal Indicatorの頭文字であり「重要目標達成指標」を指します。

両者の関係を簡潔に説明すると、KGIとは最終的に達成すべき目標であり、KPIはKGIを達成するための中間目標となります。KPIを設定する際は、必ずKGIから逆算して設定するようにしましょう。

SMARTに設定する

SMARTとは目標を設定するときに使用するフレームワークであり、以下の項目を指します。

  • Specific:具体的である
  • Measurable:計測可能である
  • Achievable:達成可能である
  • Relevant:(最終目標との)関連性がある
  • Time-bound:期限が明確である

上記の項目を満たして目標を設定すると、達成・未達の評価が人によって変わるといった問題が起こりません。

まとめ

本記事ではKPIの具体例について、分野別の例と実際の企業事例を紹介しました。また、適切なKPIを設定するためにKGIから逆算する必要があることや、SMARTのフレームワークについても触れました。

企業の業績を伸ばしていくためには適切なKPIを設定し、達成状況を管理していくことが有効です。置かれた立場や業種に応じて最適なKPIを設定すれば、施策の効果をさらに高められるでしょう。

この記事を書いた人

デザインバウム運営局
デザインバウム運営局

企業のWeb担当者の方とWeb制作に関わる方にとって、ためになる情報を発信していきます。

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